褥瘡対策委員会
委員 病棟看護師:高附・倉持 栄養士:高橋
褥瘡 (じょくそう) 委員会では、看護師2名・栄養士1名を主に、病棟スタッフ皆で活動しています。
褥瘡とは、一般的に『床ずれ』のことをいいます。
(以下、褥瘡とします)
当院に入院する全ての患者様を対象に、褥瘡を創らない事を目標に、入院時より褥瘡の有無や褥創リスクについて評価し、統一したケアを実施・定期的の評価をしています。
入院してきた目的・治療を最優先に行うことが大事ですが、疾患により栄養状態の低下やむくみ、貧血、呼吸状態の悪化、動くことが出来ない等、さまざまな褥創のリスクが潜んでいる状況で入院してきますので、褥瘡の予防は必要不可欠です。
健康な身体は痛みやしびれなどの苦痛を除去するために寝返りをしたりしています。睡眠中でも無意識に行われており、この反応のおかげで皮膚の血流が維持され、褥瘡は発生しません。
自力で動けない患者様は、同一体位で一部分に身体の圧がかかっていると、数時間で褥瘡は創られるといわれており、どんなに若い方でも動けないだけで褥瘡が発生しやすい状況になるといえます。
そして、高齢者の方や全身状態が悪化している方はリスクが増し、褥瘡ができてしまうとなかなか治癒しない傾向にあります。
また、むくみや発汗によるムレがあると、身体を動かしたときにズレや摩擦より、皮膚の一番上の表皮がめくれてしまうことがあります。
そのため
- 約2時間毎の体位交換
- 体交枕・褥瘡ケア用のマットレスやエアーマットなどを使用
- 身体を動かすときはズレないよう身体をしっかりあげる
- 体位変換は2人で行う
- 皮膚やベッド上の清潔の保持
このように、患者様の状況でさまざまな褥創リスクがあり、入院時より予防が必要です。
入院時、褥瘡リスクのある患者様や褥瘡がある患者様に対して
- クリティカルパスを作成・・・皆が統一した処置方法でケアを提供
- 週に1度評価・・・*栄養状態や皮膚の状態
*褥瘡の大きさの変化、処置、マットレス評価
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患者様にあったケアを随時検討、食事内容を栄養士と相談し、変更しています。
予防を行っていても、残念ながら褥瘡が発生してしまうことはありますが、発見時速やかに検討・対応し、悪化予防・治癒をめざし、ケアにあたっています。
現在は、スタッフ同士の意見交換等で患者様にあったケア検討し、医師の協力を得ながら更なる向上を目指しています。