今月の一枚

No.2 潜在性二分脊椎


図1 潜在性二分脊椎
10代男性、腰痛にて来院し、単純X線検査と腰椎MRI検査を施行。
潜在性二分脊椎があるものの、筋膜性腰痛と診断されました。今回は二分脊椎症について説明します。
二分脊椎症とは、脊椎骨の先天性形成不全により、脊柱にあるはずの脊髄が脊椎外に出てしまい、癒着や損傷により神経障害が発生する状態のことです。
そして、脊椎二分症は、顕在性(開放性)二分脊椎症と潜在性(閉鎖性)二分脊椎症に分けられます。
前者は脊髄髄膜瘤とも呼ばれ、皮膚表面から脊髄等が現れている状態のものをいい、後者は、脊髄等は皮膚下にあり、皮膚表面に露出していないものをいいます。
一般的に「二分脊椎症」とは前者をさします。顕在性の方が、神経異常がひどいとされ、それに伴う障害も出生時から現れ、また水頭症などを併発することから、早急な外科的閉鎖術が必要になります。
潜在性は症状が現れないことも多く、水頭症などの合併症も殆どありません。
よって、経過観察となることが多いようです。
今回は、顕在性二分脊椎ではあるものの、形成不全も軽微で、神経学的異常はなく、腰痛の原因ではありませんでした。

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